「人は幸より不幸に慣れる」そうです。それが心の安定に必要な、大事な習性でもあるのでしょう。 歯周病などで歯茎の状態が悪く、歯が傾いたり、抜けたり、また虫歯、事故で欠けたりした時、忙しいし、食べるには他の歯でとりあえず補うので、なかなかすぐ歯医者に来られない方がいます。 そうなると、人体としては生きるため、口の中は休むことなく使う「食べる行為」に、なんとか都合よく合わせるために、思いがけない早さで、噛み合わせ=歯並び、顎、周辺の筋肉などが変化していきます。舌の使い方までも「都合よく」変わって、しゃべり方に影響の出る方もいます。 そうなると当然「無理」があるので、肩こりなど全身状況にも少なくない影響が出ます。 ところが、そんなに変わってもあまりに日常的なので、案外気づかずにそのままの人が多く、身体の方も強引にその状態に「慣れて」こんなものか・・・と落ちついてしまい、そのうち諸々の不定愁訴の原因になることが、判ってきました。不調な状態を自分から作り出さないように、大切な道具である「歯」は壊れたら直すよう「慣れ」に気をつけましょう。